正直に告白する。私はコードが一行も書けない。HTMLもサーバーの仕組みも、説明されても半分しか分からない。それでもこの数日で、AIdollargameのサイトに記事システムを新設し、十数本の記事を公開し、各記事に画像を入れ、検索対策を整え、さらに毎週ニュースを拾って記事が自動で増える仕組みまで作った。
コードエディタは一度も開いていない。やったのは、AIに話しかけて、出てきたものに「良い・悪い」を伝え続けること。それだけだ。この記事では、何をどうやったのか、そして何が一番大事だったのかを、できるだけ正直に書く。
きっかけは「ちゃんとした会社に見せたい」だった
サイトはあったが、記事のひとつもない、のっぺりした状態だった。事業をやっている以上、「この会社はちゃんと動いている」と感じてもらうには、発信が要る。だが、記事を書き続ける時間はないし、そのたびにエンジニアへ依頼するのも違う気がしていた。
そこでAIに相談した。「会社のサイトに記事の欄を作りたい」——伝えたのはそれだけだ。返ってきたのは、既存のデザインに自然に馴染んだ記事一覧と、記事ページの雛形だった。「これならいける」と思えた瞬間から、一気に進み始めた。
やったこと(全部、話しかけただけ)
この数日で実際にできたことを並べる。すべて対話だけ、コードは書いていない。
- サイトに記事セクションを新設。トップページからも一覧ページからも読める形に
- 記事をカテゴリで絞り込めるフィルター(NEWS / INSIGHT / STORY など)を実装
- 各記事にサムネイル画像を設定。内容に合わないものは何度も差し替え
- 検索対策(SEO)・SNSシェア時の見え方・構造化データを整備
- ブラウザのタブに出るアイコン(ファビコン)を設定
- 毎週、最新AIニュースから記事が自動で公開される仕組みを構築
少し前なら、外部の制作会社や社内のエンジニアに頼むのが当たり前だった内容だ。それを、移動中や本業の合間に、スマホとパソコンで指示するだけで形にできた。
実際のやり取りは、こんな感じだった
どんなふうに進めたのか、具体的に書いておく。最初は「記事の欄を作って」と頼む。形ができたら、見て、気になるところを伝える。「カードが寂しいから画像を入れたい」「カテゴリで絞れるようにしたい」「タイトルの改行が不自然」——思いついたことを、その都度、普通の言葉で投げるだけだ。
専門用語は使っていないし、使えない。それでも伝わる。大事なのは、一度で完成させようとしないこと。まず六〜七割の形にしてもらって、そこから対話で詰めていく。実際、画像は何度も差し替えたし、文章の言い回しも繰り返し直した。この往復ができるからこそ、専門知識がなくても理想に近づけられる。
エンジニアの時間まで、最適化された
これは導入してみて初めて気づいたことだが、効果は私の時間だけにとどまらなかった。エンジニアの時間まで最適化されたのだ。
エンジニアは本来、プロダクトの開発にこそ集中すべき人間だ。サイトの細かい修正や記事ページの調整は、開発に比べれば優先度が低い。それでもこれまでは、そこに彼らの貴重な時間を使わせてしまっていた。AIがその部分を巻き取ったことで、エンジニアは開発に専念できるようになった。AIは誰かの仕事を奪ったのではなく、それぞれを「本来やるべき仕事」に戻したのだ。
一番大事だったのは「妥協しないこと」だった
勘違いされがちだが、AIに丸投げすれば勝手に良いものが出てくるわけではない。「AIに頼めばいい感じのものができる」と思い込むと、イメージと違うものが出てきたときに、つい受け入れてしまう。ここに落とし穴がある。
実際、AIが選んできた画像には「これは工場の写真で、何の記事か分からない」と感じるものがあったし、ある文章は「これは会社の品位を下げる」と却下した。そこでサボらず、妥協せず、「ここが違う」「こうしたい」と伝えて、納得いくまで何度も修正させる。この粘りがあるかどうかで、最終的な仕上がりはまったく変わる。
AIによってできることは格段に増え、時間も大きく短縮できる。でもAIは万能ではない。だからこそ、人間の判断基準を最後まで手放さないことが要る。手は動かさなくていい。けれど、目と基準は、絶対に妥協してはいけない。
これが「楽ではなく、楽しいを考える。」だった
コードを書く、画像を探す、文章の下書きを作る——こういった「やらなければいけないが、私じゃなくてもいい作業」は、すべてAIに渡した。私がやったのは、方向を決め、良し悪しを妥協せず判断し、最後に自分の言葉で魂を入れることだけだ。
その結果、空いた時間で取引先に会いに行けた。これは弊社が掲げる「楽ではなく、楽しいを考える。」の、私自身による実証でもある。AIに面倒な作業を任せるほど、自分が「楽しい」と思える仕事——人と会い、頭を使う仕事——に向き合う時間が増える——それを、自分の手で確かめられた。
「専門知識がないとAIは使えない」は誤解だった。本当に必要なのは、"何が良いか"の基準を持ち、それを妥協しない粘りだけだ。