代表・佐藤徳之介 — 東京NBC公式YouTube出演によせて

AIで楽をした、その先に何をするか。東京NBCの番組で話したことと、話しきれなかったこと

2026 / 09 / 18文・佐藤徳之介(株式会社AIdollargame 代表取締役)
東京NBC公式YouTube「AIを使うだけでは意味がない!23歳社長が教える“AI活用の本質”とは?【NBCメンバー紹介】」(2026年9月18日公開)。YouTubeで見る

一般社団法人東京ニュービジネス協議会(東京NBC)の公式YouTube番組「beyond business channel NEO」のメンバー紹介コーナーに出ました。2026年7月9日に収録して、9月18日に公開されました。約9分です。

番組は司会の方との掛け合いなので、言い切れなかったところや、言葉が足りなかったところがあります。ここでは、番組で話したことを自分の言葉で書き直して、そのうえで話しきれなかったことを足します。私の会社が何をしていて、何を大事にしているのか、これ1本で分かるようにしておきます。

「楽」ではなく「楽しい」を考える、の意味

会社のキャッチコピーは「AIで、楽ではなく楽しいを考える」です。番組の最初に「どういう意味ですか」と聞かれました。遠回しで分かりにくい表現なのは、自覚しています。

AIは手段です。楽をするための道具です。それ自体は否定しません。ただ、楽をした後の話を、ほとんどの人がしていない。「楽になりました」で終わると、空いた時間はただ消えます。楽をしよう、楽をしよう、とだけ言っていると、人はサボる方向にしか進みません。

私が考えたいのは、その先です。AIで仕事を早く終わらせたら、その時間で何をするか。パーティーをしてもいいし、好きな人に会ってもいい。新しい事業を考えてもいい。楽しい時間を作るためにAIを使う。そこまで含めて「AIを使う」だと思っています。

司会の方は、AIを何本も組み合わせて、最後にNotebookLMで動画を作っていると話していました。きちんとした言葉で指示を入れれば映像の水準も高く、かかる時間は短くなる。時間が短くなって、質も上がって、それが楽しい日々につながる。まさにその話でした。

私が作っているのは、包丁の刃

番組の後半で使った例えです。

私たちが作るAIは、包丁でいえば刃です。よく切れる刃を作ることには自信があります。でも、刃だけあっても何も起きません。何を切るのか、どんな料理を作るのか。それを決めるのは、包丁を握る人です。

だから、AIを納品して終わり、にはしません。どこで使えるか、どう使うか、何に活かすか。そこまで一緒に考えます。ここを相手に丸投げすると、AIは「入れたけれど誰も使っていない道具」になります。使われないAIを納品するくらいなら、最初から入れない方がいいと思っています。

導入して終わりにしない理由

いまやっているのは3つです。AIの導入支援。会社ごとに合わせた独自AIの開発と納品。そして、導入した後の伴走です。

この3つ目が一番大事だと思っています。AIは1回入れて終わりではありません。使い続けるほど賢くなり、精度が上がり、その会社のパターンが見えてきます。社員が実際に何を検索したかを見ると、「この悩みが多いんだな」と分かる。それを次の改善に回す。AIの改善と社内の改善が、同時に進みます。

これは納品して終わりの形では起きません。だから私は、お付き合いを続ける前提で仕事を受けています。

差別化は、AIではなく若さ

東京NBCには、AIのビジネスをしている方がたくさんいます。「1番の差別化はどこですか」と聞かれて、正直に答えました。

AIの技術そのもので他社と差をつけるのは、もう無理です。AIに詳しい人は、世の中にいくらでもいる。私が持っていて、多くの人が持っていないのは、若さです。

私は23歳です。慶應に入ったのはコロナ禍の時期で、時間があったので、レポートも資料もAIで作っていました。「AIで書いたでしょ」と言われる学生も周りにいました。多くの会社が「AIは使いたくない」と言っていた頃から、私たちの世代は最初からAIと一緒でした。AIネイティブと言っていいと思います。

司会の方が言ってくれた言葉が、そのまま答えです。若い人の方が、これからに責任を持たないといけない。だから、AIとどう付き合っていくかは、若い側の方が分かっている。そう言ってもらえたのは嬉しかったし、私もそうありたいと思っています。

AIの前にやってきたこと

番組では、AIとは関係のない写真や看板も紹介されました。ここも少し書いておきます。

渋谷の美容院のアンバサダーをやって、街の大きな看板に載っていました。「Nontitle」という起業家のリアリティ番組に出て、NECパーソナルコンピュータと一緒にZ世代向けのパソコン「LAVIE SOL」を企画開発しました。真夏の渋谷を歩き回って、100人くらいに「このパソコンとこのパソコン、どっちがいいですか、何が違いますか」と聞いて回りました。シャツを3枚買い替えるくらい汗をかいて作ったパソコンです。慶應のミスターコンテストにも選ばれました。

AIの話と関係ないように見えますが、私の中ではつながっています。人に会って、聞いて、汗をかいて作る。AIはその代わりにはなりません。AIは、その時間を作るためにあります。

番組では話しきれなかったこと

9分では足りなかったことを、4つ書きます。ふだん社内で私が繰り返し言っていることです。

作業はAIに、仕事は人に

楽にするのは「作業」です。判断すること、人と向き合うこと、何をやるかを決めること。これは「仕事」で、人に残します。「楽しい」の中身はここです。作業から離れた時間で、人にしかできない仕事と、自分の楽しみに向かう。

「全部入れれば何でも答えます」とは言わない

社内のマニュアルや文書をAIに読み込ませて、社員が聞けば答えが返ってくるようにする仕事は、当社の主力です。ただ、実際に作ってきた側の実感として、文書を入れれば入れるほど、答えの精度は落ちます。だから最初は1つの業務、1冊のマニュアルから始めます。どの文書を入れて、どれを入れないかを決める棚卸しは、地味ですが導入の一部です。

AIの答えには根拠を付ける

「AIを使うだけでは意味がない」の裏返しです。AIが出した答えを、そのまま信じてもらう作り方はしません。どの文書のどこを根拠にしたかを示す。根拠の弱いところは、弱いと分かるようにする。最後に判断するのは人、という前提は崩しません。

いらないものは、いらないと言う

収録前に「大切にしていること」として用意していた答えのひとつです。AIを入れなくていい業務には、AIを勧めません。相手にとって要らないものを売らないことが、長く付き合ってもらう一番の近道です。

最近やっていること

番組の収録は7月でした。そこから今日までにやったことを、公開しているものだけ並べます。

AI検索表示チェック(9月13日公開)

ChatGPTやGeminiに「おすすめの会社は」と聞かれたとき、その会社が候補に入っているかを調べるサービスです。お客様がAIに聞きそうな質問をまとめてAI検索に投げ、候補に入ったか、代わりにどの会社が出たか、AIが何を根拠にしたかを記録します。先に自分の会社でやりました。AIに「いい会社ですか」と23日間聞き続けた記録は、8月に記事にしています。無料の3問診断から始められます。AI検索表示チェック

記事とnote

AIと仕事に関する実証研究や公的調査を読んで、出典つきで書いています。公的調査の一次データで毎月書く「定点観測」は、7月号と8月号を出しました。9月10日には、それまで公式noteに出していた25本をサイト側にも載せ、同じ日に中小企業向けAI導入支援会社11社を公式サイトの事実だけで比べた記事も出しました。記事一覧

1日1アプリ実験室(7月9日から毎日)

AIが毎日1本、アプリを作って公開する場所です。お題の掛け算から生まれた、触れるデモを毎日足しています。7月9日に始めて、今日で173本になりました。1日1アプリ実験室

AI研修

中小企業向けの実践型AI研修です。その会社の実業務を教材にして、翌日からAIを使える状態まで伴走します。訓練経費は人材開発支援助成金(事業展開等リスキリング支援コース)で、中小企業なら最大75%が助成対象です。AI研修のページ

自分が面白いと思うもの

会社の仕事とは別に、自分が面白いと思ったものも作って公開しています。1日に何度か鳴る通知で2秒だけ手を撮る「てのなか」と、笑顔でしか開かないロック画面「SMILE LOCK」です。

東京NBCのメンバーへ

番組の最後に、「若者のノリで直接伝えてください」と振られました。番組で言ったことを、そのまま書きます。

AIdollargameは、若さで最先端の技術を追いかけながら、アメリカやインドのエンジニアと、ほぼ24時間誰かが動いて開発している会社です。人間にできることは、理解することと、使うことです。その現場に一緒に入って、どこでAIが使えるか、どう使うか、何に活かすかまで一緒に考えます。「とりあえず佐藤に聞いてみよう」で構いません。NBCの若者の窓口として、気軽に使ってください。

出演情報

番組
東京NBC 公式YouTube「beyond business channel NEO」メンバー紹介コーナー
動画
AIを使うだけでは意味がない!23歳社長が教える“AI活用の本質”とは?【NBCメンバー紹介】
出演者
佐藤徳之介(株式会社AIdollargame 代表取締役)
収録日
2026年7月9日
公開日
2026年9月18日
関連
出演のお知らせ記事

おわりに

AIを使うこと自体は、もう特別なことではなくなりました。使った先で何をするか。番組で私が繰り返したのは、それだけです。楽をするための道具は、私が用意します。何を切るか、どんな料理にするかは、一緒に考えます。

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