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防災の日、AIで家の備えを30分で整える
家族の安否確認を決めている人は15.1%だった

2026 / 09 / 01AIdollargame 編集部読了 約8分
スーパーの棚に並んだ缶詰

今日は9月1日、防災の日です。

そして今日は、災害用伝言ダイヤル「171」を無料で練習できる日でもあります。防災週間として、8月30日9時から9月5日17時まで、本番と同じ手順を試せます。

この記事は、家族と暮らしている人にも、一人で暮らしている人にも向けて書きました。会社の事業継続計画の話ではなく、自宅の話です。AIを使ってできることと、AIに絶対に任せてはいけないことを分けて書きます。所要30分です。

やらない理由は、知識でも予算でもなかった

内閣府が「防災に関する世論調査」の結果を公表しています。2025年8月21日から9月28日にかけて全国の18歳以上に郵送で行い、1,707人が回答したものです。

そこに、少し意外な数字がありました。

大地震に備えてとっている対策のうち、「家族の安否確認の方法などを決めている」と答えた人は15.1%。7人に1人です。避難場所・避難経路を決めている人は37.0%、食料・飲料水などを準備している人は46.1%なので、連絡手段だけが極端に低い。

やらない理由も聞いています。

家族や身近な人と災害の話をしたことが「ない」人は35.1%。その理由の1位は「話し合うきっかけがなかったから」で56.7%でした。家具を固定していない人にその理由を聞くと、1位は「やろうと思っているが先延ばしにしてしまっているから」で38.2%、次いで「面倒だから」20.7%。

足りていないのは知識でも予算でもありません。きっかけと、最初の面倒を越える力です。

AIが役に立つのは、まさにそこです。

水は7割、携帯トイレは3割

同じ調査で、3日分以上を備蓄しているものを聞いています。

水と食料は思いつくのです。トイレは思いつかない。断水すれば水洗トイレは使えなくなるのに、用意している人は4人に1人です。

この差がそのまま、「自分では思いつかなかったもの」の量です。そしてAIがいちばん得意なのが、この思いつかなかったものを並べることです。

そのまま使えるプロンプト1:備蓄の買い物リスト

下のかたちをそのままコピーして、【 】の中だけ自分の家の言葉に置き換えてください。

防災の備蓄を見直したい。下の条件で、7日分の買い物リストを作ってください。 水と食料以外で、忘れられがちなものを優先してください。数量も入れてください。 ・住まい:【戸建て/マンション◯階】 ・大人:【◯】人 ・子ども:【◯】人(年齢:【◯】歳) ・高齢の家族:【いる/いない】 ・ペット:【いる(種類と頭数)/いない】 ・持病、アレルギー、いつも飲んでいる薬:【あれば書く】 ・すでに家にあるもの:【水/食料/懐中電灯 など】

埋められない欄は【 】のままで大丈夫です。分かる分だけでも、自分の家に寄ったリストが返ってきます。

条件を足すほど精度は上がります。粉ミルク、介護、生理用品、コンタクトレンズ、住んでいる階。ここに書いた分だけ、リストに反映されます。

AIに任せていいこと、任せてはいけないこと

ここが、この記事でいちばん持ち帰ってほしい線引きです。

やることどこでやるか
家族構成に合わせた備蓄リストを作るAIでよい
非常持ち出し袋の中身を写真で見せて、足りないものを指摘してもらうAIでよい
家族のルールを、印刷できる文章に整えるAIでよい
賞味期限の管理表を作るAIでよい
高齢の親や外国籍の家族に向けて、やさしい言葉に書き直すAIでよい
自宅がどの災害の危険区域にあたるかAIに聞かない。重ねるハザードマップ(国土交通省)と自治体のサイト
いちばん近い避難所はどこかAIに聞かない。自治体のサイト
備蓄の必要量の計算公式ツールが正確。東京備蓄ナビなど

危険区域と避難所をAIに聞かないでほしい理由は単純です。AIは知らないことを、それらしい文章で埋めてしまうことがあります。避難先の間違いは命に直結します。

備蓄の数量も同じです。東京都の「東京備蓄ナビ」のように、人数と年代と住まいの種類を入れると必要量が出る公式ツールがあります。戸建てなら3日分、マンションなら7日分で計算されます。数量はこちらが正確です。

AIは、公式が出した答えを自分の家の事情に翻訳する係。役割をここで切ると、間違いが減ります。

そのまま使えるプロンプト2:家族のルールをA4一枚に

災害で家族とはぐれた時のルールを、A4一枚に印刷できるかたちで作ってください。 小学生でも読める言葉で、文字は大きめにしてください。 ・家族構成:【 】 ・住んでいる場所:【市区町村まで】 ・集合場所の候補:【思いつくものがあれば書く。なければ「候補も提案して」と書く】 入れてほしい欄: ・集合場所の第1候補と第2候補 ・災害用伝言ダイヤル171の使い方 ・家族全員の携帯番号を書き込む空欄 ・勤務先と学校、保育園の連絡先を書き込む空欄

一人暮らしの人は、家族構成の欄に「一人暮らし」と書けば、離れて住む親や友人に安否を伝える手順に変わります。

その日、AIは使えません

ここがいちばん大事なところです。

2024年の能登半島地震で何が起きたか、総務省の情報通信白書に記録があります。1月3日時点で、携帯4社を合計して最大839の基地局が停波しました。うち799局が石川県です。NTTドコモは能登半島北部で、支障のあったエリアが最大70%に達しています。

応急復旧がおおむね終わったのは、KDDI・ソフトバンク・楽天モバイルが1月15日、NTTドコモが1月17日。発災から2週間です。

その2週間、スマートフォンは検索窓ではありませんでした。

だからAIにやらせるべきなのは、当日その場で助けてもらうことではありません。その日に使うものを、今日のうちに紙にすることです。

作った家族ルールは印刷して冷蔵庫に貼る。同じものを財布とランドセルに1枚ずつ。備蓄リストは印刷して押し入れの扉の内側に貼る。画面の中に置いたままにしない。

今日やること

まとめ

AIで浮くのは、調べる時間と、書き出す時間です。防災でいえば、いちばん面倒でいちばん後回しになる部分がそこにあたります。

その30分を越えた先にあるのは、家族と少し話をして、紙を一枚冷蔵庫に貼る、という何でもない時間です。今日はそこまでやれます。

出典

内閣府「防災に関する世論調査(令和7年8月調査)」調査時期 2025年8月21日〜9月28日/郵送法・層化2段無作為抽出/標本3,000人・有効回収1,707人・回収率56.9%/概略版 2025年10月17日、確報 2025年12月24日掲載
https://survey.gov-online.go.jp/public_safety/202510/r07/r07-bousai/

総務省「令和6年版 情報通信白書」第1章第2節(基地局停波数は総務省「令和6年能登半島地震に係る被害状況等について(第13報)」2024年1月3日による)
https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r06/pdf/n1120000.pdf

NTT東日本「災害用伝言ダイヤル(171)体験利用のご案内」防災週間は8月30日9時〜9月5日17時
https://www.ntt-east.co.jp/saigai/voice171s/howto.html

国土交通省「重ねるハザードマップ」
https://disaportal.gsi.go.jp/hazardmap/maps/index.html

東京都「東京備蓄ナビ」
https://www.bichiku.metro.tokyo.lg.jp/

農林水産省「災害時に備えた食品ストックガイド」最低3日分、できれば1週間分の家庭備蓄を推奨
https://www.maff.go.jp/j/zyukyu/foodstock/guidebook.html

写真: Openverse(パブリックドメイン)

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