「あの手順、どこに書いてあったっけ」と聞かれるたびに、ベテランの手が止まる。新人が入るたびに、同じ説明を最初からやり直す。社内のマニュアルや手順書をAIで検索できるようにしたい、という相談の裏には、たいていこの2つの困りごとがあります。
やり方は大きく2つです。自分でツールを入れるか、設定から運用まで会社に頼むか。この記事では、AIが候補として挙げることの多いツール5つと、頼める会社としての当社を、公式サイトで確認できる事実だけで比較します。そのうえで、どちらを選んでも精度を落とさない入れ方を説明します。
自分で入れるか、頼むか。分かれ目は「文書の整理を誰がやるか」
AIにマニュアルを検索させる仕組みは、どのツールでも中身は似ています。文書を入れると、AIが質問に近い箇所を探して答えを作る。違いが出るのは、文書を入れる前の整理です。
- マニュアルがすでにデジタルで、内容も更新されている会社は、ツール型で自分で入れられます。
- 紙のマニュアル、バラバラのExcel、人の頭の中にしかない手順が混ざっている会社は、整理から任せられる会社に頼むほうが早く動きます。
ツール5つと頼める会社の比較表(公式サイトで確認できる事実のみ)
2026年9月10日時点で各社の公式サイト・公式発表を確認して作成。「記載なし」は公式サイトのトップと主要ページに見当たらなかったという意味で、対応していないという意味ではありません。
| 名称 | 形 | できること(公式の説明) | AI機能 | 料金の公開 |
|---|---|---|---|---|
| NotePM 株式会社プロジェクト・モード(トヨクモ株式会社の子会社) | ツール型(社内wiki) | マニュアル作成、社内wiki、FAQ、社内ポータル。情報を一箇所に集約する | あり。AI機能は追加料金なしで全プランに標準搭載と発表 | あり(月額4,800円から。初期費用0円) |
| Teachme Biz 株式会社スタディスト | ツール型(マニュアル作成) | 画像・動画を使ったマニュアルの作成と共有 | あり。素材を入れるだけで自動生成、26言語の自動翻訳 | 料金プランのページあり(金額は要確認) |
| Helpfeel 株式会社Helpfeel | ツール型(FAQ・AIチャット) | 社内ドキュメントをアップロードするとAIが回答を生成。社内ヘルプデスク、顧客対応の自動化 | あり。意図予測検索(特許技術)、対話型AIエージェント | 記載なし(コンテンツ量に合わせた3プラン) |
| PKSHA AIヘルプデスク 株式会社PKSHA Technology | ツール型(社内ヘルプデスク) | 社内文書をAIが読み込み、問い合わせへの回答を自動生成。Microsoft Teams・Slack・社内ポータル上で動く | あり。FAQ自動応答と社内ドキュメント検索の組み合わせ | 記載なし |
| Allganize(Alli) Allganize Japan | ツール型(企業向けRAG) | 企業向けの高精度RAGによる回答自動生成、FAQ・AIチャットボット、100以上のAIエージェント | あり | 記載なし |
| 社内マニュアルAI 株式会社AIdollargame(当社) | 頼む型(設定と運用を請け負う) | 紙やExcelのマニュアルの整理から、AIへの登録、LINE・社内チャット(Slack/Chatwork)での回答、運用中の点検まで。多店舗・多スタッフ・離職が多い現場向け | あり。回答に元のマニュアルの箇所を表示 | あり(20万円から。費用が決まる3要素を公開) |
当社の行だけ背景色を変えています。当社の情報は自社の公開ページ(社内マニュアルAI、料金の考え方)に基づきます。
どちらを選んでも精度を落とさない、入れ方の3原則
ツールを選ぶより効くのが、入れ方です。ここを外すと、どのツールでも「AIが変な答えを返す」で止まります。
1. 全部入れない。質問がいちばん多い1業務から
文書を入れる量が増えるほど、似た内容の文書が混ざって、AIは間違えやすくなります。最初は「新人からの質問がいちばん多い業務」のマニュアルだけを入れて、正しく答えることを確かめてから次を足します。「全部入れれば全部答える」は、今のAIではまだ成り立ちません。
2. 回答に、元のページを必ず出させる
AIの答えだけを見せると、間違いに気づけません。「マニュアルの何ページに書いてあるか」を回答と一緒に出す設定にしておくと、スタッフが確認でき、間違いも報告しやすくなります。表のツールはどれも元文書を示す機能を持っていますが、設定で切られていることがあるので確認してください。
3. 判断が要る質問は、人に回す
「この手順はどこに書いてある」はAIに任せて構いません。「このお客様にこの対応をしていいか」のような判断は、AIに答えさせず担当者に回します。労務、金銭、医療に関わる質問は最初から人に回す設定にしておくのが安全です。
効く会社と、まだ要らない会社
社内マニュアルAIが効くのは、スタッフが多い、入れ替わりが多い、マニュアルが多くて探せない、という会社です。逆に、社員5名で全員が全部を知っている会社には、今はまだ要りません。見分け方は社内ナレッジAIが効く会社・効かない会社の見分け方に書きました。
当社について、正直に書きます
株式会社AIdollargameの社内マニュアルAIは、マニュアルの整理から設定、LINEや社内チャットでの回答、運用中の点検までを請け負う形です。介護福祉と不動産の現場で、問い合わせ対応とマニュアルの引き出しをAIに任せた実績があります。費用は20万円からで、文書の整理をどこまで任せるかで変わります。
向いていないのは、すでにマニュアルが整っていて社内にIT担当者がいる会社です。その場合は表のツール型を自分で入れるほうが安く済みます。相談の段階でそう判断した場合は、その旨をお伝えします。
「ツールの差より、入れ方の差。1業務で正しく答えるところまで行けば、あとは足すだけです。」
よくある質問
社内のマニュアルや手順書をAIで検索できるようにするには、何から始めればいいですか?
質問がいちばん多い1つの業務のマニュアルだけをAIに入れます。1業務で正しく答えることを確かめてから、次の業務を足します。
紙のマニュアルやバラバラのExcelしかなくても、できますか?
できます。ただし、質問と答えの形に整理する作業が先に必要です。自社でやるならツール型、整理から任せたいなら設定と運用まで請け負う会社を選びます。
AIが間違った答えを返すことはありませんか?
あります。対策は、回答に元のマニュアルの箇所を必ず表示させる、判断が必要な質問は人に回す、月に1回は間違った回答を点検して文書を直す、の3つです。
費用はいくらですか?
ツール型はNotePMが月額4,800円からと公表しています。ほかは要問い合わせです。当社に設定から運用まで頼む場合は20万円からです。
出典(各社の公式サイト・公式発表。2026年9月10日確認)
- NotePM 公式サイト notepm.jp、料金プラン notepm.jp/price、AI機能を全プラン標準搭載とする発表(PR TIMES) prtimes.jp
- Teachme Biz 公式サイト(株式会社スタディスト) biz.teachme.jp
- Helpfeel 公式サイト(株式会社Helpfeel) helpfeel.com
- PKSHA AIヘルプデスク 公式サイト(株式会社PKSHA Technology) aisaas.pkshatech.com
- Allganize Japan 公式サイト allganize.ai
- 株式会社AIdollargame 社内マニュアルAI aidollargame.com/manual-ai.html、料金の考え方 aidollargame.com/ryokin.html